There She Goes

小説(?)

恋する男

粕谷栄市詩集 (現代詩文庫 第)

粕谷栄市詩集 (現代詩文庫 第)

 

これまでの生涯で、三度恋らしきものに落ちたことがある。「らしき」と書くのは、それが恋なのかどうなのか私には分からないからだ。私は「恋」という感情を異性に対して抱いたのかどうなのか、自信がないのだった。

私のものの考え方は他の方と違うらしい。私は「死にたい」という気持ちというのは普通の人間があらかじめ持っているものだと思っていたので、それで『完全自殺マニュアル』が出た時も隅々まで読んだのだけれど、それを他の方に酒宴の席で語るとドン引きされた。

「恋」の話に戻すと、テンプル・グランディンという高機能自閉症の方が居られてオリヴァー・サックス『火星の人類学者』という本で「私は恋に落ちたことがありません」と書いておられるので、なるほどそんなものなのかな、そういう方も居られるのかなと思ったことを思い出す。

私自身発達障害当事者なので、「恋」という(仮にこれが「恋」と呼べるとしたら、の話なのだけれど)感情をどう処理したら良いものなのか分かりかねている。今回の恋が三度目なのだけれど、一度目の「恋」はやることなすことが手につかなくなって飲酒で誤魔化していて、二度目の「恋」は直接相手に確認して「私にも分からない」と言われたのだけれど、今回の「恋」は相手に確かめようがないのだった。

今のところ分かっているのは、相手にも彼氏が居るということなので諦めざるを得ない。それはそれで、彼女の人生なので恋路を邪魔するわけにも行かないし私の人生に彼女を巻き込むのも申し訳ないので諦めるのだけれど、この気持ちだけは整理がついてくれない。

それで、アウトプットしてみてはどうかという話になったのだけれど Twitter ではツイート数が百を越えてしまい自粛しないといけなくなったし、相手が居ることなので顰蹙を買う。小説を書いてみてはどうかと言われたので、粕谷栄市さんみたいな散文詩を書こうかと思ってこのブログを立ち上げた。

まあ、そういうことです。